運転
運転できない。
できないというか、2年前に免許をとってから一度も運転していない。
だから、資格という意味ではできるけれど、気持ち的には、おそらく能力的にも、運転できない。
たとえば恋人がいたとしても、ドライブデートに連れていくことはできない。
自然に慣れた様子で運転席に座ることができたら、かっこいいだろうなと思う。
もしドライブデートに恋人を誘い自分が運転するとしたら、自分の運転の不慣れさ、安定感の無さに相手はきっとヒヤヒヤするだろう。
ヒヤヒヤして、ドキドキして、もしかしたら今日で死ぬかもしれないと、親への最期の別れのLINEを助手席から送るかもしれない。
でもそれはそれで、いわゆる吊り橋効果というやつで、2人の仲を近づけることに寄与するのかもしれない。
慣れた手つきで運転してかっこいいと思われるのと、不慣れな運転を通じて吊り橋効果に期待するのと、どちらのほうが有効なのだろう。
自分は今のところ吊り橋効果に期待するしかなさそうだけど、でもこれはつまり、運転しさえすればどっちに転んでもプラスに働く可能性が高いということ。
そう考えると運転してみてもいいかなとふと思った、そんな話。